【ヒューマン・タッチ レター vol.09】薬に頼らない、新しいうつ病治療
薬に頼らない、新しいうつ病治療~臨床心理士が教える具体的事例~
みなさん、こんにちは。ヒューマン・タッチ森川です。
先日、NHKの番組で「経頭蓋磁気刺激療法:TMS」の特集が組まれていました。
うつ病に対する治療方法のひとつで、お薬や精神療法でなく、脳の特定部位に継続的に磁気刺激を与え、
機能の活性化を目指すものです。
番組では1か月程度の治療について、患者さんに密着して、その経過を説明していました。
半月ほど経過したころから、「食べ物の味が分かるようになった」「気分が楽に感じる」など、
効果を実感されていました。副作用も少なく、これまでの治療法での改善がみられない
難治性のうつ病の改善について期待されています。
一定の条件を満たす場合、今年から保険適用になるとのことでした。
うつ病やうつ状態では、脳の特定の部位が機能低下を起こしている状況であることが分かってきています。
磁気刺激による、直接的な刺激で改善を図れるのは、お薬、精神療法に次ぐ大きな選択肢だと感じます。
ただ、薬にしても精神療法についても、すべての精神疾患に万能なわけではありません。
また、再発という点、考慮する必要もあります。
TMSの研究でも、一定数再発する患者さんがあるとのことでした。
病気やその状態によって、複数の治療法が示されることは、意味が大きいと思います。
正確な情報から、根拠のある必要な治療を、必要な時期に受けられるような体制が、
ますます大切になってくると感じました。
『日本の人事部』(人事キーパーソン、インタビューコラム)に、毎週連載しております。
是非、そちらのサイトも御覧下さい。
日付: